梁瀬キョーヤという爽やかな青年がいた。
彼はヤラセンジャーという実在の変身ヒーローだった。
そして彼を慕う坂口佳穂という女の子がいた。
ビーチバレーの選手で、ヤラセンジャーの助手を務めていた。
彼は実際に悪の組織のモンスターと戦っていた。
その模様はテレビ局によって撮影され、番組は子供たちに大人気だった。
ある日、キョーヤのもとに脅迫状が届いた。
”おい、ヤラセンジャー。
お前のオナペットの佳穂ちゃんを誘拐した。イカカカカwww。
彼女を助けたいなら、〇〇埠頭の第〇倉庫に来い。
イカ男より”
「大変だ!!佳穂ちゃん、必ず助けるからな!!」
キョーヤはすぐに指定場所に向かった。
そこには、怪物とさらわれた佳穂がいた。
「イカカカカwww。
やっぱり来たか、ヤラセンジャー。
吾輩と戦って勝ったら、彼女を開放してやろう」
「お前を絶対に倒す!!」
二人の戦いが始まった。
男同士の技の応酬が続いた。
あるタイミングでイカ男がパンチを出したとき、腕についているブラブラのゲソがヤラセンジャーのキンタマを跳ね上げた。
鈍い打撃音がした。
さすがのヒーローも急所に当たると動けなくなった。
佳穂は心配そうに彼のもとにやって来た。
「タマの裏に入った、、、、」
「まあ、なんてこと、、、、」
佳穂は怒り心頭でイカ男の方を睨んだ。
「正義のヒーローの大事なトコを狙うなんて!!」
「いや、さっきのはちょっとしたアクシデントさ」
「言い訳すんな!!プロのやられ役なら、それくらい考えろ!!」
と一喝し、イカ男のキンタマを蹴り上げた。
「イカカカカ、、、、、」
(gif画像 スマホの方はタップして下さい)
二人の男は股間をおさえてピョンピョンと飛び跳ねた。
「もうっ、男って、、、、それにしても局の人たち、遅いわね」
佳穂が心配していると、一台の小型バスがやって来た。
「いやいや、ゴメンナサイ。渋滞で遅れてしまって。もしかしてもう終わっちゃった?」
「はい。佳穂ちゃんがイカ男に金け、、、」
「待って。私が連れ去られて、ヤラセンジャーが到着したところから撮りましょう!」
ヤラセンジャーが答えている最中に佳穂が割って入った。
「助かります。ヤラセンジャーの強いところを撮りますよ~」とディレクターが言った。
「お前の方が強いけどな」とヤラセンジャーは佳穂にそう耳打ちをした。
「私はか弱い女の子なの!!」と佳穂に返された。
「じゃあ、私はイカ男の横で泣いています。
イカ男さん、悪者らしくね!
ヤラセンジャーは入り口から入ってきて」
佳穂は実質的に現場を取り仕切った。
「佳穂ちゃん、俺は命がけで君を守るよ!!(まだタマ痛い、、、)」
「ありがとう、キョーヤ」
「はい、オッケー!」
ディレクターが満足そうに言った。
この回の放送も子供たちに大好評だった。
*** おわり ***