豪華旅客列車オリエント急行は、今日も様々な人々、そして思いを乗せるため、駅に停まっていた。
旅に出かける人たちは、次々と車両に乗り込み、旅行の話で盛り上がっていた。
ヨーロッパ各地を移動する中、車窓からの眺めはため息が出るほど素晴らしいものだった。
しかし、ある事件が乗客たちのゴージャスな気分をぶち壊した。
乗客の一人、ロッキンガム侯爵と食事の約束をしたモンタギュー伯爵は、彼が来ないので、彼の部屋に行った。
ノックをしても応答はなく、全車両を探しても見つからなかった。
車掌に事情を説明し、ドアを開けてもらった。
彼は全裸姿で倒れていた。
下半身は血まみれだった。
辺りは騒然となった。
乗客の一人である外科医の鑑定によると、睾丸部を強い力で数十回打撃されたことによるショック死であるとのことだった。
この列車にたまたま乗っていた探偵ポワロが捜査に協力すると申し出た。
ポワロは早速、捜査を開始した。
ロッキンガムの部屋にメモ紙が落ちていた。
そこには、”スポーツ女子の熱量”と書かれていた。
「これはなんなのでしょう?」
ポワロは疑問に思った。
列車は雪山地帯に入った。
大雪のため、数日間、停車することになった。
彼は車掌に捜査の途中経過を報告をした。
「被害者の金品は手をつけられていません。また、被害者を全裸にして、しかも、、、、あんな手口、、、だと、そうとう恨みを持っていて、且つ、体力のある人間による犯行でしょう」
「なるほど」
「状況からして、犯人は被害者と同じ車両の人間という線が濃厚です。すみませんが、この車両の乗客名簿を見せてもらえますか?」
「はい。木村沙織、狩野舞子、宮下遥、古賀紗理奈、石井優希、滝沢ななえ、鍋谷友里枝、吉村志穂、高橋みゆき、迫田さおり、新鍋理沙、村上茉愛、西堀健実、鮫島彩、福島千里です。全員、スポーツ選手ですね」
「そうなんですか!それは驚きですね。偶然なのでしょうか?
そして、”スポーツ女子の熱量”というメモは何を意味しているのか、、、、」
「それは、警察に調べてもらいます」
「お願いします」
次の日、車掌はポワロのところに飛んできた。
「ポワロさん!!例のメモ紙の件がわかりました。ブログだったんですよ」
「そうですか。早速、見てみましょう。えっと、、、、」
ポワロはそのブログを長いこと閲覧した。
「なるほど。この事件の真相がわかりました。あの車両の方全員を集めてください」
応接室に容疑者全員が集まった。
全員が日本から来た女子スポーツ選手だった。
ある種、奇妙な光景であった。
そして、ポワロは前に出てきた。
「この事件に関する私の見解を述べさせていただきます。
苦しみ抜いた末に二つの結論が出ました。
まず、被害者であるロッキンガム侯爵についてですが、彼は”スポーツ女子の熱量”というブログを運営していました。
女性アスリートを扱った、極めて破廉恥なサイトでした。
調べたら、あなたたち全員が取り上げられていました。
事件とは別に、あなたたちには同情します。
一つ目の結論を述べます。
あなたたちには彼に辱められたので、殺す動機があります。
そして、あなたたちが集まったのは、偶然ではありません。
ブログの管理人の素性が何らかの理由で判明し、復讐しようと決断しました。
彼がオリエント急行に乗るという情報をキャッチし、全員でチケットを取りました。
犯行当日の夜、彼を全裸にしました。
あなたたちの体力、チームワークなら余裕で可能です。
そして、彼の好きなネタである金的蹴りをひとり一発ずつ彼にお見舞いしたのです。
どれだけ凄惨な光景か、、、、男の私は想像もしたくありませんが、、、、
そうやって彼を殺害しました。
二つ目の結論を述べます。
犯人は大雪でこの列車が止まっている間に逃げた。
以上が私の推理です。
どちらの結論を選ぶかは、あなたたちにお任せします」
長い沈黙が続いた。
皆、ポワロとは視線を合わさず、うつむいていた。
「犯人は雪の中、逃げたのよ、きっと」
木村沙織の声だった。
一同、ふっと明るい笑顔になり、ポワロのほうを見た。
「素晴らしい選択です」
とポワロは言った。
次の駅で彼女達は下りることになった。
ポワロと別れのあいさつを交わし、意気揚々と旅先に向かっていった。
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