※大日本男復権協会・・・男の威厳を取り戻すために設立された組織。
女権拡大論者を弾圧し、男尊女卑を掲げる。
野望実現のために武闘集団を育成している。
創設者は東郷寺重右衛門。
東郷寺邸で密使が極秘の報告を伝えに来ていた。
「仰せの通り、マックイニーを誘拐しました。協会所有の益荒男島に幽閉しております」
※マックイニー・・・ブログ『金玉を蹴られる男達』にて金蹴り小説を連載している作家。
「でかした。あの男は目障りじゃったわい。男の急所を世に喧伝しおってからに」
「仰せの通りでございます」
「で、見張り役はどうなっておる?栗田佳織が嗅ぎつけると厄介だぞ」
「心配には及びません。空手部門の三傑が担当しております」
「そうか。それなら安心だ。さすがの栗田もあの三傑には勝てまい。ハーーッハッハッハーー!!」
一方、栗田は、最近『金玉を蹴られる男達』に新しい投稿がないので不安に感じていた。
彼女は独自の情報網を駆使し調査した。
すると、男復権協会が管理人のマックイニーを誘拐し、島に閉じ込めているという情報を掴んだ。
栗田は緊急で救出作戦をたてた。
そして、教え子でバレー選手のサリナとソフトボール選手のアヤコを招集した。
「作戦名はゴールデンボール。必ず彼を救出しましょう!」
「ハイッ!」
3人はヘリで上空から益荒男島に乗り込んだ。
警護しているのは、大日本男復権協会空手道場の男達だった。
彼らは3人の上陸に気が付き、飛んで出て行った。
「女ども!ひっとらえてやる!!」と3人に襲いかかった。
「エイッ!」「離さないわよ~!」「これでイチコロよ!」
彼女達は金蹴りやタマ潰しで男達に対抗した。
辺りは金的をやられて悶絶している男だらけになった。
「やっぱりタマって効きますね」
「ええ。哀れなくらい、、、、ねッ♪」
3人はマックイニーが幽閉されている建物の中に入った。
そこには、3人の男が待ち受けていた。
「ふふふ。よく来たな」
「あなたたちは誰?」とサリナは聞いた。
「大日本男復権協会空手部門の腕利き3人衆だ。人呼んで三傑!!」
「マックイニーさんを返して」とアヤコは言った。
「この男か」
手下はマックイニーを連れてきた。
「ここはひとつ、武道家らしく一対一の勝負をしよう。もしわれわれに勝てば、男を解放してやろう」と真ん中の男が提案をしてきた。
「いいわよ。面白いじゃない」と栗田は受け入れた。
「まず、私が行きましょう」と左に座っている美男子が名乗りを上げた。
彼の名は、速水美流。
道場一技にキレがあり、美しいといわれていた。
その洗練された闘い方は、東郷寺も一目置いていた。
「じゃあ、私、やります」とサリナは手を挙げた。
二人は向かい合った。
「女性を痛めつけたくはないが、、、、今回だけは、容赦しないよ、ベイビー」
「うっ、、、」とサリナは言葉に詰まった。
睨み合いが続いた後、速水は気合一閃、攻撃に出た。
しかし、、、、
速水はチビだった。
なので、彼の技が達する前にサリナのちょっと上げた長い足が金的に入ってしまった。
「イケメンなのに残ね~ン!!」とサリナは勝ち誇った。
速水のハイレベルな武技はあっけなく敗れてしまった。
「しょうがない」と右側に座っていた男が立ち上がった。
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