前の話を見たい方はコチラ・・・・>奪われたマスク
ー これまでの経緯 ー
ある出来事がキッカケで大日本男復権協会の東郷寺重右衛門はサリナを恨んだ。
東郷寺は日本武道界最強の一族・暮石家の長男陸蔵(りくぞう)にサリナをシメるよう命じた。
陸蔵はサリナと対決し、サリナが辛うじて勝利した。
五百戦無敗の陸蔵は破れ、落ち込んでいた。
しかもその相手が女というのがさらに男を落ち込ませた。
心配した次男の法一(ほういち)は彼のもとにやって来た。
「兄者!!元気出してくれよ!!」
「弟よ、、、、俺はもうダメだ、、、、我が一族の看板を汚した、、、、俺は末代までの恥だ、、、、」
「俺が敵をとる!!」
「頼んだぞ、弟よ、、、、」
「サリナ、、、、女のくせに俺の兄貴を!!許さん!!」
法一の心は復讐に燃え上がった。
サリナは法一から挑戦状を受け取った。
対戦を拒否しても応じるまで付きまとうと書いてあった。
サリナは師匠の栗田佳織に相談した。
「暮石法一!!勝つためには手段を択ばない男よ。やめておいた方がいいわ」
「でも、、、ここで暮石一族の心を折っておいた方がいいと思うんです」
「わかったわ。止めても無駄よね。奴の得意技は腕ひしぎ逆十字固めよ。それに注意して」
「わかりました。ありがとうございます」
「もう一点。相手は卑怯な手を使う非情な男。あなたもときには非情にならないといけない」
「腕ひしぎ逆十字が得意か、、、うむうむ、、、」
サリナは策を考えた。
彼女の目がぱっと開いた。
そして、完全に一対一でひと気のない場所でなら戦うと返事をした。
サリナがその場所に行くと、法一が待っていた。
「取り巻きとか連れてきてないでしょうね?」
「フフフ。たかが女一人相手に連れてくるわけないだろ?」
「じゃあ、やりましょう」
二人の対決が始まった。
法一がにじり寄ってくると、サリナは上段突きを出した。
「グヘェ~」
見事にヒットした。
陸蔵との戦いで彼女はより一層強くなっていた。
「女のくせにやるじゃないか、、、、」
法一はサリナの強さに動揺した。
「女と思って甘く見るとお兄さんみたいになるわよ」
サリナに余裕が出てきた。
(次は金的を蹴り上げてやるわ)
彼女は男の急所をロックオンした。
(今回は順調に勝てるかも)
サリナの口角が少し上がった。
そのとき、法一はニヤッとした。
*** つづきにいく ***